パンをすぐに食べきれないけど、どう保存すれば良いか迷うことはありませんか?
この記事ではすぐに食べきれないパンを美味しく保つ保存方法について解説しています。
結論 冷凍と常温は⚪︎、冷蔵保存は×
冷凍保存は⚪︎、
冷蔵保存は×(ただし具材が痛むサンドイッチなどは冷蔵して早めに食べてしまいましょう)
すぐに食べきれるなら常温
です。
すぐに食べきれないパンを美味しく食べるには個別に包装して冷凍保存がおすすめです。
時間が経つと食パンや菓子パンの美味しさが減るのはなぜ?
買ったばかり、作ったばかりの食パンや菓子パンはいい香りでふわふわしていて美味しいですよね。
翌日に食べると美味しさが減った感じがしませんか?
どうして時間が経つと美味しさが減るのかというと
・水分が蒸発してデンプンが老化し硬くパサパサになる
そうして美味しさが減ってしまうんです。
デンプンが老化するとはどういう事でしょうか。
デンプンとは?
デンプンとはパンの原材料である小麦粉の主成分で、成分の70%以上を占めています。
デンプンの糊化と老化
デンプンに水を加えて加熱するとデンプン粒子が膨潤、崩壊して全体が糊状になります。
これを糊化(αデンプン)といいます。
パンの主原料は小麦粉(デンプン)、イースト、食塩、水。
オーブンで加熱するので焼き上がったばかりのパンのデンプンは糊化状態です。
この状態のデンプンは美味しくて消化吸収もされやすいです。
糊化する前のデンプンは不味くて消化も悪いです。
糊化したデンプンが元の状態に戻ることを老化(βデンプン)といいます。
老化する速度には水分と温度が関係していて、水分は30〜60%の時、温度は0℃までは低くなるほど老化が早くなります。
冷蔵保存をするとパンはどうなる?
パンを冷蔵庫に入れるとデンプンの老化がとても早まってどんどん美味しくなくなってしまいます。
パンを美味しく食べるためには冷蔵保存はしないようにしましょう。
ただしサンドイッチなど常温では具材が痛んでしまうものはラップに包んで冷蔵保存。
できるだけ早く食べてしまいましょう。
冷凍保存をするとパンはどうなる?
パンを冷凍庫に入れるとパンの中の水分が凍り、デンプンの老化を完全に停止することができます。
すぐに食べきれないパンは小分けにして袋の空気を抜いて冷凍保存しましょう。
ポイントは小分けにして余分な空気を抜く事です。
ラップに包んでジッパー付きポリ袋に入れて密閉冷凍しましょう。
例えば食パン一斤を丸ごと冷凍すると、パンの中心まで凍るのに時間がかかってしまい老化が進む冷蔵状態が長くなってしまいます。
お米にもデンプンが含まれているのですが、余ったご飯はラップにくるんで冷凍(もしくは保温)しますよね。
すぐに食べ切れる場合は常温保存でオッケー
ただし常温でも時間と共にデンプンの老化が進むので、冷めたパンは袋に入れましょう。
焼きたてパンは蒸気がこもってしまうので袋の口を開けたままか、ビニール袋ではなく紙袋に入れておいて、冷めたらビニール袋などに入れて口を閉じると乾燥を防げます。
まとめ
パンの美味しさを保つ保存方法は
- 冷凍は⚪︎(個別に密閉包装してから)
- 冷蔵は×(美味しさが減る(老化)温度)
- 但し痛みやすい具材が入っているサンドイッチなどは冷蔵して早めに食べる
- すぐに食べるなら常温でオッケー
- 常温の場合もパンが冷めたら袋の口を閉じて乾燥を防ぐ
です。
参考文献
全大阪パン共同組合.製パン通信講座 全大阪共同組合通信教育委員会編
服部大ほか.「製菓衛生師全書」和洋菓子とパンのすべて.1999
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